3.4.28 特定保険料計算処理

≪画面説明≫ ≪ファイルレイアウト≫ ≪サンプル帳票≫

≪概要≫

法人システム設定(特定保険料率マスタ)で設定された料率に基づき、一般保険料(個人分)に特定保険料率もしくは基本保険率を乗じて、一般保険料の内訳となる特定保険料と基本保険料を計算し台帳情報に登録します。

≪運用≫

・ 給与計算処理および賞与計算処理後に実行します。

≪重要≫

・ 特定保険料計算処理後、給与計算、賞与計算を再実行すると、特定保険料と基本保険料の金額は削除されます。特定保険料計算処理も再実行してください。

・ 特定保険料計算処理後、1.1.5 特定保険料率マスタ(法人システム設定)で特定保険料もしくは基本保険料の項目IDを変更もしくは未設定にし、再度特定保険料計算処理を実行すると、台帳情報に不要なデータが残ります。不要なデータを削除したい場合は給与計算、もしくは賞与計算を再実行してください。

≪ポイント≫

・一般保険料(個人分)の項目IDは1.1.5 特定保険料率マスタ(法人システム設定)の「健康保険料項目ID」を参照します。「健康保険料項目ID」が未設定の場合は、1.1.7 給与システム管理マスタ設定の「健康保険料 内訳 一般保険料」(※)を参照します。
どちらも未設定の場合には特定保険料、基本保険料の計算は行いません。
(※)以下の切替年月より前の場合は、「健康保険料」の項目IDを参照します。
    給与で当月控除の場合:2026年4月
    給与で翌月控除の場合:2026年5月
    4月に賞与がある場合: 2026年4月

・ 一般保険料(個人分)には2026年4月分(5月納付分)から徴収する子ども・子育て支援金は含みません。そのため子ども・子育て支援金を含まない項目IDを用意し、1.1.5 特定保険料率マスタ(法人システム設定)の「健康保険料項目ID」、または1.1.7 給与システム管理マスタ設定「健康保険料 内訳 一般保険料」に登録してください。

・ 特定保険料計算処理では給与計算もしくは賞与計算にて一般保険料(個人分)が算出(控除)された社員が処理対象となります。休退職区分、給与最終支給年月および賞与最終支給年月は参照していません。

3.4.7 全項目入力で計算を行った対象者は処理対象外となります。基本保険料と特定保険料も全項目入力してください。

・ 一般保険料と特定保険料の端数処理については、3.5.25 社会保険事務所マスタ設定の「健保端数区分」に準じて計算します。(一般保険料と特定保険料それぞれに対して端数処理を行ないます。)

・ 計算処理終了後、以下のダイアログを表示します。

 ダイアログに表示される件数の集計条件は以下のとおりです。

健保対象者

給与計算もしくは賞与計算が行われ、一般保険料(個人分)が台帳情報にある人
・ 全項目入力された対象者は一般保険料(個人分)が存在していても処理対象外となるため含まれません
・ 一般保険料(個人分)が存在しない対象者(未加入者、産休または育休の社員等)は含まれません

特定対象者

特定保険料が計算され、台帳情報に更新された人
(計算結果が0円となる対象者は台帳情報に更新されないため含まれません)

基本対象者

基本保険料が計算され、台帳情報に更新された人
(計算結果が0円となる対象者は台帳情報に更新されないため含まれません)

≪エラー≫

・ 処理中にエラーおよびワーニングがある場合、1.2.12 アプリケーションログ表示画面へ遷移します。

 出力されるエラーおよびワーニングは以下のとおりです。

区分(※)

条件

出力される内容

W

全項目入力された対象者がいた場合

全項目入力された対象者のため、保険料の計算を行いませんでした。

W

「上書きしない」で実行時、既に、項目IDが台帳情報に存在している場合

基本(or特定)保険料項目ID登録時、既にデータが存在したため登録を行いませんでした。

W

「上書きする」で実行時、既に、項目IDが台帳情報に存在している場合

基本(or特定)保険料項目ID登録時、既にデータが存在したため削除して登録しました。

W

「上書きする」で実行時、既に、項目IDが台帳情報に存在し、更新しようとする保険料に0円が算出された場合

基本(or特定)保険料項目ID登録時、既にデータが存在したため削除しました。ただし、0円のため登録はされません。

E

処理中に予期せぬエラーが発生した場合

例外エラーが発生しました。
(通常の処理において発生することはありません。)

(※) W:ワーニング E:エラー

  以下のケースにおいてはエラーおよびワーニングは出力していません。処理対象とならない場合、以下のケースに該当していないか確認してください。
・利用者権限がない
・台帳情報から一般保険料項目IDの値が取得できない(未加入者、産休または育休の社員等)
・項目定義マスタが存在しない
・特定保険料率マスタが存在しない
・社会保険事務所マスタが存在しない

≪重要≫

・ 本機能は退職時2ヶ月徴収を行った一般保険料に対する特定保険料の計算には対応していません。
本機能は給与計算、賞与計算で算出された一般保険料項目IDの値に対して計算月の特定保険料率を用いて計算を行います。2ヶ月徴収の当月分、翌月分で保険料率が変わった場合には異なる保険料率の2ヶ月分を合算した値に対して特定保険料、基本保険料を計算しますので、正しい値が計算されない場合があります。
2ヶ月徴収の特定保険料、基本保険料は個別にシステム外で計算を行って調整してください。

 

3.4.28.1 特定保険料計算処理画面

≪画面説明≫

フィールド

名称

入力/表示内容

桁数

必須

現在処理年月

現在処理年月が表示されます。

表示項目

支給区分

給与・賞与1〜賞与5から選択します。

オプションボタン選択

支給年月

西暦6桁または和暦5桁(元号は和暦省略入力記号(アルファベット1文字))で入力します。

6

数値

給与区分

<全件>全件を指定します。
<範囲指定>範囲指定画面を呼び出します。
<個別選択>個別選択画面を呼び出します。

ボタン選択

組織コード

<全件>全件を指定します。
<範囲指定>範囲指定画面を呼び出します。
<個別選択>個別選択画面を呼び出します。

ボタン選択

社員コード

<全件>全件を指定します。
<範囲指定>範囲指定画面を呼び出します。
<個別選択>個別選択画面を呼び出します。

ボタン選択

処理区分

上書きする 上書きしない から選択します。

オプションボタン選択

ボタン

名称

機能内容

OK(O)

表示されている設定内容で処理を開始します。

取消(C)

表示されている設定内容を取り消し、初期状態に戻します。

 

■計算例

以下の4ケースの例を参考に設定してください。

 

算出方法

設定

ケース1

一般保険料から特定保険料を引くことで、基本保険料を算出

特定保険料項目ID:設定あり
特定保険料率:設定あり
基本保険料項目ID:設定あり
基本保険料率:設定なし

ケース2

一般保険料から基本保険料を引くことで、特定保険料を算出

特定保険料項目ID:設定あり
特定保険料率:設定なし
基本保険料項目ID:設定あり
基本保険料率:設定あり

ケース3

一般保険料に特定保険料率と基本保険料率を乗じて、特定保険料と基本保険料を算出

特定保険料項目ID:設定あり
特定保険料率:設定あり
基本保険料項目ID:設定あり
基本保険料率:設定あり

ケース4

特定保険料のみを算出

特定保険料項目ID:設定あり
特定保険料率:設定あり
基本保険料項目ID:設定なし
基本保険料率:設定なし

(ケース1)

一般保険料から特定保険料を引くことで、基本保険料を算出する場合

特定保険料率マスタ保守の設定

特定保険料計算処理結果(健保端数区分「2:切捨て」)

標準報酬月額※

一般保険料
(個人分料率:41/1000)

特定保険料
(料率:38/100)

基本保険料
(料率設定なし)

380,000

15,580

5,920

9,660

※賞与の場合は標準賞与額

特定保険料の計算
一般保険料 × 特定保険料率
15580 × 38 ÷ 100 = 5920.4
5920.4 ・・ 端数処理 ⇒ 5920 (端数切捨て)

基本保険料の計算
一般保険料 − 特定保険料
15580 − 5920 = 9660

台帳情報への登録
A910に5920を登録
A911に9660を登録

(ケース2)

一般保険料から基本保険料を引くことで、特定保険料を算出する場合

特定保険料率マスタ保守の設定

特定保険料計算処理結果(健保端数区分「2:切捨て」)

標準報酬月額※

一般保険料
(個人分料率:41/1000)

特定保険料
(料率設定なし)

基本保険料
(料率:62/100)

380,000

15,580

5,921

9,659

※賞与の場合は標準賞与額

基本保険料の計算
一般保険料 × 基本保険料率
15580 × 62 ÷ 100 = 9659.6
9659.6 ・・ 端数処理 ⇒ 9659 (端数切捨て)

特定保険料の計算
一般保険料 − 基本保険料
15580 − 9659 = 5921

台帳情報への登録
A910に5921を登録
A911に9659を登録

(ケース3)

一般保険料に特定保険料率と基本保険料率をそれぞれ乗じて、特定保険料と基本保険料を算出する場合

特定保険料率マスタ保守の設定

特定保険料計算処理結果(健保端数区分「2:切捨て」)

標準報酬月額※

一般保険料
(個人分料率:41/1000)

特定保険料
(料率:38/100)

基本保険料
(料率:62/100)

380,000

15,580

5,920

9,659

※賞与の場合は標準賞与額

特定保険料の計算
一般保険料 × 特定保険料率
15580 × 38 ÷ 100 = 5920.4
5920.4 ・・ 端数処理 ⇒ 5920 (端数切捨て)

基本保険料の計算
一般保険料 × 基本保険料率
15580 × 62 ÷ 100 = 9659.6
9659.6 ・・ 端数処理 ⇒ 9659 (端数切捨て)

台帳情報への登録
A910に5920を登録
A911に9659を登録

 下記のように調整保険料があるために、一般保険料の内訳が特定保険料と基本保険料だけではない場合などには、こちらをご利用ください。

  一般保険料(調整後)= 一般保険料 + 調整保険料
         = 特定保険料 + 基本保険料 + 調整保険料

 ※(ケース3)では、一般保険料に特定保険料率と基本保険料率それぞれを乗じるため、計算結果の例のように端数処理で特定保険料と基本保険料の合計額が一般保険料とならないことがあります。

(ケース4)

特定保険料のみ算出する場合

特定保険料率マスタ保守の設定

特定保険料計算処理結果(健保端数区分「2:切捨て」)

標準報酬月額※

一般保険料
(個人分料率:41/1000)

特定保険料
(料率:38/100)

基本保険料
(料率設定なし)

380,000

15,580

5,920

計算しない

※賞与の場合は標準賞与額

特定保険料の計算
一般保険料 × 特定保険料率
15580 × 38 ÷ 100 = 5920.4
5920.4 ・・ 端数処理 ⇒ 5920 (端数切捨て)

台帳情報への登録
A910に5920を登録